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【OSSAN’s知恵袋】不動産業者や宅建士からよく聞かれる公共事業の用地補償って正直どうなの?|いろんな内容についてわかりやすく解説したよ。パート②詳細編

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都市計画道路や都市計画施設をつくる場合には、必要な土地を買収などによって準備する必要があります。

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その時には、土地をもっている方から土地を譲ってもらい、建物がある場合は移転などをしてもらう必要があります。

 

こんにちは、OSSANです。

 

都市計画道路や都市施設の説明をしていく中で、

土地の買収や建物の移転補償をしないといけない場合はどうなるの?

との質問も多いようです。

「用地補償」について説明をするには、多くの内容があるので、ここでは前回に引き続き数回に分けて説明をします。

 

今回は第2回目!

 

用地補償については、個々で買収する土地や建物の条件や内容が異なります。ここで開設することが全てあてはまるものではありませんのご注意ください。

 

相談にくる担当者の説明をきちんと理解するようにしましょう。

 

では、第2回は用地補償の詳細と税金の特例についてです。

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一般的な補償には、上記のような項目がありますここでは、各項目について基本の考え方を解説します。


(ア)土地所有者に対する補償

1)土地価格

「補償基準」では「土地価格は正常な取引価格をもって土地の取得価格とすること」と定められています。

そこで、取得価格の算定当たっては、利用状況(現況地目)に着目し、次のイ~ニに掲げる資料を基に算定を行い、総合的に比較検討したうえで決定されます。

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イ 市場における正常な取引価格からの比較

ロ 国、都道府県が公表している公示価格、基準価格

不動産鑑定士による鑑定価格(参考)

二 その他(現地確認など)

なので、補償を受ける各個人で土地の形状や間口、面積が異なるため事業地内のみんなが同じ土地の単価ではありません!

隣と価額を比べて安いからといってもどうにもなりません。

むしろ土地の価額の評価の仕方が間違ってないかきちんと確認した方がよいでしょう。

 

2)残地補償

公共事業に提供いただいた土地の残り部分(残地)が狭くなり、利用が極めて困難となったことにより価値が低下したと認められる場合には、その残地の損失に対しても補償されます。

残地補償は、価値が低下したと認められる場合しかありませんので注意しましょう!

買収されて土地の形状等が標準地に近くなれば価値が上がる場合もあるからです。変に知ったふりをすると恥ずかしい目にあいます。

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(イ)借地権者に対する補償

借地権等が設定されている場合は、土地所有者と借地人等の相互の話し合いにより、権利の割合等を決めていただき、この割合等に応じて土地代金を配分し、個別に契約が結ばれます。

 

(ウ)建物所有者に対する補償

1)建物移転補償

土地に建物があり、移転が必要と認められる場合には、建物の構造、用途、その他の条件を考慮して移転工法を認定し、これに必要な費用が算定され、補償されます。

移転工法の主なものには、「再築工法」「曳家工法」「改造工法」があります。

再築工法は、現在の建物と全く同じものを造る場合の費用が算定され、それを新築でなく現在の価値に置き直しされます。現在価値(資産)補償になります。

要は建築年数が経過した分は、減額されるのです。

曳家工法は、家を残ったスペースに移動させる費用を補償します。

改造工法は、事業にかかった分の建物の機能を、事業用地外に加増して機能回復する費用の補償です。3つの中で改造工法がほとんど採用されません。

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2)工作物移転補償

工作物(門扉、塀、物置、コンクリート叩き等)については、移転に必要な費用が算定され、補償されます。

こちらも建物同様、新築ではなく現在の価値分です。

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3)移転に伴うその他の補償

建物の移転に伴う動産(家財道具、商品、諸材料等)については、荷造り、運搬等に必要な費用が補償されます。

建物等を移転するために支出することが想定される経費で、「移転先をさがすための費用」「住居移転のための届出等法令上の手続に必要な費用」「知人に引越しの通知をするための費用」等が補償されます。

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(エ)借家人に対する補償

建物の移転に伴い、現在の貸し主との賃借りの継続が著しく困難と認められるときは、これまでと同程度の建物を賃借りするために、通常要する費用が補償されます(動産移転料、移転雑費、権利金など)。

 

(オ)営業者に対する補償

店舗が移転することにより営業を一時的に休止する期間が必要であるときは、

  • 休止する期間の収益減(個人営業の場合は所得減)
  • 営業用資産に対する租税公課など休止する期間でも必要となる経費
  • 休止する期間の従業員に対する休業手当

などが算定され補償されます。

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■補償額に対する税等について

1)補償額に対する税の優遇措置

公共事業に協力し、土地を譲渡された場合には、次の租税特別措置法上の優遇措置が受けられます。ただし、(ア)については、「起業者が買取りの申し出をした日から6か月以内に土地売買等の契約が成立した場合」に限られます。

 

(ア)「5,000万円の特別控除」の適用が受けられます。

(イ)代替資産を取得した場合には「代替資産を取得した場合の課税の特例」

  (原則2年以内)

の適用が受けられます。

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ココで注意事項!

よく補償されたお金は税金がかからないから良いと言われますが、そうではありません!!

特例措置が適用されるのは、「対価補償金」に限定されています。

要はものに土地・家や工作物などに対する補償で、それ物が実際になくなった時に適用されます。

動産等の移転に関する補償は経費の補償ですので、実際にかかった分より補償額が多ければ「一時所得」になる可能性があります。

詳細は、節税のためにもきちんと担当者の説明を理解して、わからない場合や面倒な場合は税務署や税理士への相談をしましょう。

用地補償は、全員同じ内容ではありませんので、お隣と同じ扱いにはなりませんし、自己判断は危険です。

 

2)優遇措置を受けるには

税の優遇を受けるには、確定申告書に特例の適用を受ける旨を記載して、事業者が発行する「買取り等の申し出証明書」及び「買取り等の証明書」を添付し、所轄税務署に確定申告が必要です。

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3)代替地の提供者に対する優遇措置

他の事業関係者などに残地や代替地などの提供をしていただいた土地所有者に対しても税の特例が受けられます。

事業関係者、代替地提供者、事業者の三者による契約を結べば、最高1,500万円の税の特例が受けられます。

全て適用されるとは限りませんので、担当者と相談をしながら進めることが必要です。

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4)その他注意事項

上記以外に、補償金の使途や確定申告の内容によっては、下記の取り扱いにも注意が必要です。担当の窓口に確認しておきましょう。

場合によっては、支給の停止、納付額の増額などがあります。

補償金の一部を充てることも考えおく必要があります。

(注意がいる項目の例)

 

■まとめ

まとめると、

補償は、現在の資産の価値で補償される

建物の補償と経費の補償などいくつかに分類される。

補償の種類と使途によって、税の特例の扱いが異なる。

自己判断は禁物、内容を理解して納得すること。

という感じですかね。

これでも、実際、補償される方は心配ですよね。

補償金がどれくらいか?

その内容で生活が再建できるのか?

 

私のこれまでの経験からすると大丈夫!なぜなら、補償の単価はカタログ価格(定価)だからです。

実際の市場価格は当然安ですよね。

それに、通常であれば引っ越しなどの費用は個人持ちです。

補償の個別の内容でなくトータルで考える必要があると思います。

当然、現在の個人資産の価値を算定して補償するのですから、再建して建てる家が現在より広くなったり、グレードが上がる場合は補償金で不足するのは当たり前の話しです。

どのような家を再建するかで補償をしていたら不公平になりますからね!

それでは、今回はここまで次回は用地補償でよくあるQ&Aを記事にします。

お楽しみに!

 

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