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不動産を売買する上で、その物件の情報を早い段階で調査しておく必要があります。
そのような日々の業務の中で使用される専門用語など理解するのは重要です。なんとなくの独自の理解で納得していませんか?
不動産の税金で「遺産分割協議書の作成方法」ついて理解しておくことは重要です。ここでは、その内容と考え方についてわかりやすく記事にしています。
不動産の税金において土地利用の内容を説明する際には正しい根拠を正確に売主・買主に伝える必要があります。
建築士試験、重要事項説明などにおいて必須の知識となりますので、こちらの記事が参考になれば嬉しいです。
それでは、わかりやすくポイントを絞って解説します。
相続が発生したとき、遺言がない場合は遺産分割協議書の作成が必要です。
この遺産分割協議書とはどういうもので、どのようにして作成すればよいのでしょう。
ここでは、簡単にできる遺産分割協議書の作成方法と、作成に必要なポイントについて解説します。
1 遺産分割協議書とは
相続財産の分割は、遺言で遺産の分割方法が決まっている場合、遺産の分割は遺言によります。もし遺言がない場合、遺産は全て共同相続人(相続受ける人全員)の共有財産になります。共同相続人は協議をし、遺産の分割をします。
分割協議は、必ず相続人全員で行う必要があります。相続人に未成年者がいる場合は、その代理人の参加も必要です。相続人が1人でも欠けた状態では、無効となります。
あとで問題が起こらないように分割協議の内容は遺産分割協議書という文書で作成し、共同相続人が全員押印することにより確定します。分割協議に特別の期限はありませんが、相続税の申告期限に間に合わない場合には、相続税の特例の適用を受けられません。
被相続人(死亡した人)名義の不動産が残っていた場合、その不動産は相続を確定しなければ売却できません。また、一度分割協議を終了した後に、分割をやり直しても税務上は認められません。再分割した場合、相続した人の間での「贈与」とみなされて贈与税の対象になることもあります。
2 遺産分割協議書の作成方法
遺産分割協議書の作成方法に、 特別な決まりはありません。そのため、弁護士や司法書士に依頼しなくても、 自分たちで作成することが可能です。
◇遺産分割協議書の作成費用
遺産分割協議書の作成を司法書士に依頼すると平均6万円ぐらいです。
重要な点を書き漏らしてしまうと、 不動産の名義の書き換えができなくなる場合があるため注意が必要です。
次のポイントに注意して作成しましょう。
- 相続人全員が自筆で署名して、実印で押印が必要
- 「相続人全員で協議した」旨の内容を必ず記載する
- 不動産(土地・建物)について記載する場合は、登記事項証明書の内容をそのまま書く
- 遺産分割協議書は提出用と各自保管用の分を作成する
- 手書きでもワープロ書きでもどちらでも良い
- 用紙の形状・大きさに制限はない
- 複数ページにわたってもよい
相続財産について記入漏れがある場合は、記入漏れの財産についてのみ遺産分割協議をしていないと判断されます。また、後日判明した遺産についてトラブルを避けるために「4.その他」を加えておくと良いでしょう。
遺産分割協議書が複数ページにわたる場合には左側をホッチキスで綴じ、ページとページの境に相続人全員の実印で割印を押します。
最後に相続人全員が自筆で署名し、実印を押しますが、押したその隣にもう一つ実印を押してもらうと良いでしょう。この押印を「捨印」と言います。
遺産分割協議書に1文字だけ間違いがあったために、 再度遺産分割協議書を全て作り直すことはとても面倒です。しかし、一度実印を押してしまったら、一文字でも修正してはなりません。しかしながらこれではあまりに不便で面倒くさいので、 「捨印」を押してもらうことで、 軽微な修正を認めてもらい、 もし万が一遺産分割協議書に書き損じたミスがあっても、 これにより遺産分割協議書を全て作り直す必要はなくなります。
3 遺産分割協議書の例文
法務局の遺産分割協議書のひな形はこちらをご覧ください。
4 住民票の住所と不動産の登記事項証明書の住所が一致しない場合
相続登記を申請する際は、被相続人(死亡した人)の最後の住民票の住所と不動産の全部事項証明書の住所が一致しなければなりません。
一致しない場合は、 古い住民票などからたどって転居の履歴がわかれば問題ありません。しかし転居を何度も繰り返して、 一致の確認ができない場合があります。
そのような場合は、 遺産分割協議書に下記の文言を書き加えてください。
なお、上記不動産について、 被相続人の最後の住民票の住所は○○○○で、 登記上の住所は○○○○だが、住民票の除票や戸籍の附票を取得しても、 一致を確認することができなかった。しかし、上記不動産は被相続人の所有に相違なく、 これについて何か問題が起きた場合、 相続人全員で責任を負うことを申述する。
■まとめ
いかがでしたか?
不動産の税金の基礎となる「遺産分割協議書の作成方法」についての説明でした。
物件の仲介を行うためには、用語の意味をきちんと理解し、売主・買主に適切に把握してもらう必要があります。
物件の売買を実施・仲介するにあたっては、宅地建物取引士として重要な要素となってきます。
調査した結果、売買の対象となるについては、十分に説明し理解のうえ、契約を行う必要があります。
少しでも疑問がある場合は、事前に十分に確認しチェックをしておきましょう。
不動産の取引・設計や投資の際には、買主や施主の要望を十分に理解して、リスクを回避するためにも理解をしておく必要がありますね。