OSSANです。
今日は、ちょっとマイナーかもしれませんが、概念だけ知っておいても損がありません、「特定防災街区整備地区」について、わかりやすく説明します。
1 特定防災街区整備地区とは
特定防災街区整備地区とは、密集市街地での火災や地震などの災害に対して、防災機能の確保と健全な土地利用を図るために整備する地区で、密集市街地整備法に定められています。
簡単には、密集市街地における災害拡大の防止をするための制限や避難道路・公園を設ける地区 のことです。
密集市街地とは、その区域に老朽化した木造建物が密集していることに加えて、道路や公園などの十分な公共施設がないこと、その他その区域内の土地の利用状況から、特定防災機能(火事または地震が発生した場合に、延焼防止および避難上確保されるべき機能)が確保されていない市街地のことです。
特定防災街区整備地区は、防火地域または準防火地域のうち防災街区として整備すべき区域について指定され、建築物は次の基準を守らなければなりません。
2 定める事項
都市計画で定める事項は次のとおりです。
- 建築物の種類
- 敷地面積の最低限度
- 壁面位置の制限
- 防災都市計画施設の間口率の最低限度
- 建築物の高さの最低限度
街区とは道路に囲まれた区域のことを指すため、防災街区とは、街が救急車や消防車の通れる防災上有効な道路に囲まれた区域になっていることを意味しています。
このように、特定防災街区整備地区は、延焼防止効果の高い建物の防災性能や敷地面積に関する制限を定め、避難路の機能を果たすセットバックした建物の建築を誘導する、と同時に道路や公園などの防災公共施設を整備します。
特定防災街区整備地区は、都市計画法で定める「地域地区」の一つです。地域地区とは、都市計画区域内の土地を、どのような用途に利用すべきか、どの程度利用すべきかなどを定めて21種類に分類したものです。