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不動産の税金で重要な「不動産の都市計画税」とは?建築士試験の必須知識に! #税金 #建築士試験

このブログは、まちづくりや都市計画、不動産の取引や投資に関して役立つ情報をつぶやくOSSAN(オッサン)のブログです。良かったらブックマークを活用いただき、業務や調べものの時に活用してくれると励みになります。

不動産を売買する上で、その物件の情報を早い段階で調査しておく必要があります。

そのような日々の業務の中で使用される専門用語など理解するのは重要です。なんとなくの独自の理解で納得していませんか?

不動産の税金で「不動産の都市計画税ついて理解しておくことは重要です。ここでは、その内容と考え方についてわかりやすく記事にしています。


不動産の税金において土地利用の内容を説明する際には正しい根拠を正確に売主・買主に伝える必要があります。

建築士試験、重要事項説明などにおいて必須の知識となりますので、こちらの記事が参考になれば嬉しいです。

それでは、わかりやすくポイントを絞って解説します。

都市計画税は、その年の1月1日時点に市街化区域内に土地・建物を所有している人が納める税金です。

では、都市計画税はどのように計算すればよいのでしょうか。

ここでは、都市計画税についてまとめました。

 

1 都市計画税とは

都市計画税は、その年の1月1日時点に市街化区域内に土地・建物を所有している人が納める税金で、市町村が課税する地方税(市町村税)です。固定資産税と一緒に課税されるため、4〜6月頃に送られてくる納税通知書によって納めます。

年4回に分けて納める(分納)か一括払いを選択することができます。分納の場合の納付期限は、各市町村によって異なります。

 

都市計画税は、道路や公園の建設や上下水道の整備などの都市計画事業や土地区画整理事業の費用に充てるための税金です。

 

 

2 都市計画税がかからないエリアと固定資産税との違いに

都市計画税と固定資産税との大きな違いは、

固定資産税市街化区域かどうかに関わらず、毎年1月1日現在の土地、家屋および償却資産(これらを「固定資産」といいます。)の所有者に対し課税される

のに対し、

都市計画税市街化区域内に土地・建物を所有している人に課税されます。また、都市計画税は償却資産には課税されません。

 

市街化区域とは、すでに市街地を形成している区域(既成市街地)、または、今後10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域(エリア)のことです。

市街地とは、人家や商店・ビルなどが立ち並んだにぎやかな土地のことで、農地や森林などが見られません。そして、市街化とは建築物が数多く建築されているイメージになります。

 

このように、都市計画税は街づくりのインフラ整備のために徴収する税金のため、市街化調整区域内の不動産(土地・建物)には都市計画税はかかりません。逆に、生産緑地などの農地や山林、池沼などであっても市街化区域内であれば都市計画税はかかります。地目は問いません。

 

 

3 都市計画税はいくら

都市計画税は次のように計算します。

 

都市計画税の計算方法

 固定資産税評価額 × 0.3%(※)

 

※0.3%という税率は制限税率であり、制限税率とは、課税する場合に決められた税率を超えてはいけない税率のことです。都市計画税の制限税率は上限0.3%として、市町村の条例で定められるので、各市町村によって税率が異なります。

 

3-1 固定資産税評価額とは

固定資産税評価額は、総務大臣が定めた固定資産評価基準に基いて、市町村が決定します。また、「固定資産税・都市計画税」「不動産取得税」「登録免許税」を計算する上で基になる金額で、3年に一度見直されます。平成6年度評価額以降、公示価格の70%の水準になるように調整されており、具体的に、土地については時価の60〜70%、建物については建築費の50%〜70%となっています。

 

3-2 固定資産税評価額の調べ方

土地や一戸建て、マンションなどの不動産を持っている人には、毎年春ごろから初夏にかけて、役所から固定資産税・都市計画税の納税通知書が送られてきます。

 

固定資産税・都市計画税の納税通知書には「課税明細書」が一緒に添付されており、固定資産税評価額は課税明細書の「価格」の欄で確認することができます。課税明細書には、都市計画税の金額の記載もあるので、都市計画税額を知ることができます。

■課税明細書(土地)


■課税明細書(家屋)


■課税明細書(マンション)

(「課税明細書の見方(横浜市の場合)」参照)

 

納税通知書が手元にない場合は、役所に行って「固定資産課税台帳」を閲覧することで、固定資産の所有者・所在・固定資産税評価額を知ることも可能です。

 

さらに、別の方法として買主は固定資産公課証明書・固定資産評価証明書を見るという方法もあります。

買主は、不動産売買のときに、説明を受ける重要事項説明書の添付書類に「固定資産公課証明書」もしくは「固定資産評価証明書」が添付されています。

固定資産公課証明書や固定資産評価証明書は、役所で取得することができるのですが、原則本人しか取得することができません。しかし、媒介契約(不動産売却を依頼する契約)を結んだ不動産会社は、代理人として役所でこれらの書類を取得することができます。

 

不動産売買のときには、物件を引渡す日を元に、買主と売主との間で固定資産税・都市計画税を日割り計算して清算します。日割り計算するためには、その年の固定資産税や都市計画税がわからなければなりません。その際、固定資産公課証明書もしくは固定資産評価証明書が必ず必要になるので、不動産会社は取得して、重要事項説明書にも添付しているのです。

 

そのため、固定資産公課証明書、固定資産評価証明書の「評価額」という欄で、固定資産税評価額を確認することができます。

(固定資産公課証明書)


(固定資産評価証明書)


都市計画税の金額は、「固定資産公課証明書」には記載がありますが、「固定資産評価証明書」には記載がありません。固定資産評価証明書の場合は、都市計画税を計算する必要があります。

 

もっとも、購入を検討している方で都市計画税がいくらぐらいかかるのか気になる方は、不動産会社の担当の方に聞けば固定資産税評価額や都市計画税額を教えてもらえます。

このように固定資産税評価額がわかれば都市計画税がいくらなのか計算することができます。ただし、住宅用地(土地)には、負担を特に軽減する必要があることから、都市計画税が安くなる減税の特例が設けられています。

 

3-3 住宅用地(土地)における都市計画税の減税

住宅用地とは、1月1日現在、住宅(マイホーム・セカンドハウス・住宅用の賃貸マンションなど)の建物が存在する土地のことを言います。ただし、建替えにより、一時的に住宅がない場合には、建替え前後の所有者が同じであれば、住宅用地となります。

 

その住宅用地のうち、住宅1戸につき200㎡までの部分(小規模住宅用地)については、固定資産税評価額の1/3になり、また200㎡を超える住宅用地(一般住宅用地)については、固定資産税評価額の2/3になります。

 

◇住宅用地(土地)の軽減内容

 ・小規模住宅用地(200㎡以下の部分) →  固定資産税評価額 × 1/3

 ・一般住宅用地(200㎡を超える部分) →  固定資産税評価額 × 2/3

 

こちらの計算で求めた金額を「土地の都市計画税課税標準額」といいます。建物(家屋)の都市計画税課税標準額は固定資産税評価額と同一です。こちらの減税は、その敷地(土地)の上に、住宅が存在する限り適用されます。ただし、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づく必要な措置の勧告の対象となった特定空家等に係る土地は除きます。

 

平成27年5月26日に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」に規定された「特定空家等」のうち必要な措置を講じるよう市区町村から勧告を受けたものの土地については、上記の住宅用地の課税標準の軽減特例の適用対象から除外されることになりました。

特定空家等とは、「建築物またはこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるものおよびその敷地」のうち、次のような状態のものをいいます。

  • そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
  • 著しく衛生上有害となるおそれのある状態
  • 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
  • 周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

 

3-4 固定資産税と異なる点

固定資産税の減税にはある「新築住宅(建物)における減税」は、都市計画税には軽減の特例がありません。また、「耐震改修した住宅の減税」や「バリアフリー改修を行った住宅の減税」についても適用がありません。ただし、市区町村によっては条例により特別に軽減の特例を設けている場合があるため、確認が必要です。

 

 

■まとめ

いかがでしたか?

不動産の税金の基礎となる「不動産の都市計画税」についての説明でした。

不動産を共有名義にして共有持分を持つことのメリットは、税制上の恩恵しかありません。それも共有者、例えば夫婦それぞれが今後も安定して収入があり仕事も続けるという前提でのメリットです。逆にあなたが共有名義にしなければならない場合、デメリットの部分を共有名義のリスクとしてよく理解しておきましょう。

物件の仲介を行うためには、用語の意味をきちんと理解し、売主・買主に適切に把握してもらう必要があります。

物件の売買を実施・仲介するにあたっては、宅地建物取引士として重要な要素となってきます。

調査した結果、売買の対象となるについては、十分に説明し理解のうえ、契約を行う必要があります。

少しでも疑問がある場合は、事前に十分に確認しチェックをしておきましょう。

不動産の取引・設計や投資の際には、買主や施主の要望を十分に理解して、リスクを回避するためにも理解をしておく必要がありますね。