OSSANが分かりやすく解説する。不動産をするなら知っておくべき建ぺい率と容積率徹底解説です。
今回は建蔽率(けんぺいりつ)になります。
これまでは不動産投資とかで知ったかぶりをする人が多い都市計画ですとか用途地域について書いてきました。
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重要事項や建築設計などで説明されるのが、「建ぺい率」と「容積率」です。
ここもなんとなく知っているけれど詳しく聞かれるとちょっと厳しい、ちょっとやめてって言う人いませんか?
不動産で物件を探す際に建ぺい率と容積率がすごく重要ですので必ず理解しておいてください。
建蔽率
建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積の割合です。
これだけではよくわからないですよね手にするとこんな感じです。
例えば敷地面積が100㎡で建ぺい率が50%の場合だと、建築面積が50㎡までの建物が建築できると言うことです。
なんで自分が持っている土地なのに半分の面積しか食べられないの?
と不思議に思うこともあります。
皆さんもそう思いませんか100㎡の土地で建ぺい率80%の場合80㎡までしか建築することができます。
土地が狭いのに広い建物が建てれるという逆転現象がおきるのです。
納得できますか?
そもそも何で建ぺい率と言う規制があるのでしょうか?
これを理解しておくと建蔽率と容積率をスムーズに理解できます!
一言で言うと「良好な住環境を確保するため」です。
例えばすべての人が自分の土地で目一杯家を建てたらどうなりますか?
隣の家との間が極端に狭くなって日が入りなくなりますし、火事が発生すると燃え広がりやすくなります。
そこで地域ごとに建ぺい率と言う規制をかけて、建てられる建物の広さを規制したんです。
例えば住居型の用途地域の場合、建ぺい率量60%に制限して近所との感覚に余裕を持たせて住環境を保護したり、商業だと建ぺい率80%程度までにして、建物の大きい規模の建物を立てやすくするようにしたのです。
建築面積の考え方
建ぺい率で重要なのは建築面積の考え方です。
家が完全な正方形の場合がありますか?ありませんよね!
どこまでが建築地区面積にあたるのでしょうか?
これが重要なんです!
建築面積と言うのは、「建築物の外壁又はこれに代わる柱の中心線で囲まれた僕の水平投影面積による」とされています。
難しい言葉が出てきました。
水平投影面積とは、建物を真上から見たときの面積になっています。上空から見た広さのことです。
みなさんピロティーって知ってますか?
1階部分が柱になっていて外部空間になっている建築物のことをピロティーと言います。
ここで問題です!
1階のピロティー部分が100㎡だとして、2階部分を広めに作って150㎡にした場合、この場合建築面積は何㎡でしょうか?
真上からこの建物を見た場合を想像すると答えが分かりますね!
答えは150㎡なんです。
これ以外に外部階段も建築面積に参入されます。
これが建ぺい率です。
建ぺい率は、規制によって決まっていますが、一定の条件を満たすことで規制が緩和されることがあります。
建蔽率の緩和
不動産投資をする人で覚えていくと良いのはこの2つのケースです。
防火地域内の建築物の場合、建蔽率に10%のボーナスが着きます。
防火地域は都市計画に指定される地域のことで、火災を防止するために特に厳しい建築面積がかかっている地域です。耐火建築物というとコンクリートのマンションや商業施設のビル等をいいます。
火災に対して厳しい規制があるエリアで火災で強い建物を立てる場合は建ぺい率が10%プラスされるということです。
意味がわかると理解できますね!
2つ目は建ぺい率80%の地域内で耐火建築物を建築する場合は制限がなくなります。
商業地域または近隣商業地域は、建ぺい率80%以上に該当することが多いですが、その場合に防火地域で建物が耐火建築物の場合、建ぺい率の制限が何とかなくなるのです。
商業系なので日当たりなどを意識しなくて良いのです。
土地の有効活用を前提にされています。
都心部の駅前物件のマンションだとよくこの緩和の活用を目にすることがあります。
建蔽率の緩和は、このほかにも土地の条件によって活用できるものがあります。詳しい内容は各自治体窓口に確認することをおススメします。
ここまでが建ぺい率です。
次回は、容積率について解説していきます。