OSSANです。
前回に引き続き、不動産に関する用途地域のわかりやすい解説をしていきます。
これまでを振り返ると、用途地域は
・市街化区域、非線引き区域、準都市計画区域でかける規制。
・計画的な市街地を形成するために用途に応じて13種類に分けられたエリア
・すごく厳しい規制の地域から、徐々に緩和されていくというイメージ
こんな感じ!
という説明をしてきました。
ここからは引き続き、商業系・工業系に用途地域について、説明をしていきます。
(商業系)
ここからはは商業系です。
商業系は2つです。
前回の準住居地域から、さらに緩和されます。若者が好きな街中のイメージです。
9 近隣商業地域(近商)
近隣商業地域(近商)になります。
近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを目的とする、商業その他利便の増進を図る地域です。
まず近隣の商業の近隣はどういう意味でしょうか?
住宅地の近隣と言う意味です。
住宅街の近隣に商店街がある街のイメージです。
準住居地域に緩和される建物は、カラオケボックス、雀荘、パチンコも10,000平米までという縛りがなくなります。大きなパチンコ屋が作れます。映画館も同じです。
簡単にいうと商業系のものはほとんどできることになります。
唯一できないものは何でしょうか?
キャバクラはダメです。個室付き浴場も風俗系もダメです。
住宅地域の近隣なので難しいと言う事ですね。
150平米以下の工場、300平米以下の修理工場など工場の規模も拡大しています。
10 商業地域(商業)
次は商業地域です。
商業その他の業務の利便を増進を図る地域になります。
ついに完全に商業になりました。完全に商業が許可されるところです。
キャバクラが可能になります。風営法施設も可能です。
中規模以上の駅周辺のイメージです。
商業に関しては面積の制限がなくかなり緩い地域です。
ただ勘違いしてほしくないのは商業地域でも住宅は建てられます。東京の街中でも家がある時がありますよね。商業地域の投資物件は比較的多いです。利便性が良いので結構人気なのです。ただ住居型ではないので住環境については、契約をする前に現地を見て確認したほうがいいと思います。
実務的な話で言うと住居型と言うのは、お店よりも住宅エリアなので住環境が良いですし、学校も近いのでファミリー物件の需要が高いと思います。ただし、商業系に関しては店舗があって便利なんですが子育てが難しいです。一人暮らしなのであればいいと思います、外食もしやすいからですね。ワンルームマンション投資なんか比較的空室が埋まりやすいといえます。
(工業系)
最後、工業系になります。
工業系は、基本工場なのでここからあまり人が住んだりすることに適していませんので、ここからは徐々に工場地帯に合わないものは、徐々に建てられなくなっていきます。
つまり規制が強まっていくことになるです。
11 準工業地域(準工)
準工業地域(準工)といいます。
環境の悪化をもたらす恐れのない工業の利便を増進を目的とした地域になります。
まだ商業も営めるレベルと言うイメージです。基本は商業地域と同じイメージで、基本的に大きい工場でも危険性がなく環境の悪化が恐れがなければ建てられます。自動車修理工場も面積の制限なく建てられます。
逆に立地できなくなるものが出てきます
何ができなくなるかと言うと個室付き浴場ができなくなります。キャバクラはセーフです。ここの線引きは何とも言えませんが、風俗をかなり限定しています。
かなり何でもありも地域なのでガチャガチャしているイメージです。
12 工業地域(工業)
次は工業地域(工業)。
工業の利便性を図る地域、工場の色が増えていきます。建てられないものは、店舗の面積が10,000平米を超えるもの、それからホテル、旅館、カラオケボックス、雀荘、10,000平米以下の準工業地域と同じです。ただ劇場、キャバクラ、幼稚園、学校、病院等はダメです。
保育所はどうでしょう?
答えは建てられます
幼稚園は立てられないので誤解されがちですが、保育園はできます。なぜなら働く人たちの子供を預からないからといけないからです。保育園は教育室ではありません。子供を預かる場所です。必要であれば子供を預けないといけないからです。マンション投資をすれば住環境には正直避けたほうがいいかもしれません。
13 工業専用地域(工専)
最後は工業専用地域(工専)です。
目的は工場の利便を図るため地域です。
ついに住宅を建てられなくなります。こんなところに家を建てている場合ではありません。店舗についても厳しい規制がかかってます。飲食店も社内直上ぐらいしかできません。工場に来る人以外が食べに行くような買い物、や飲食店はできません。店ができないのでボーリング場、スケート場、ゴルフ練習場もきません。ただ何故かカラオケだけは1万平米以下であればセーフです。ストレスを発散するための感じでしょうか?
先程も言いましたが、働くほど人がいる限りは保育園はできます。
これで、前回との2回で13地域の用途地域を全て網羅しましたいかがでしょうか?
用途地域の部分はスルーしていた人も多いと思いますが、これからはこの規制と順番だけ覚えていけば、物件がどういうところに建っているのかイメージができることになります。
当然、現地を確認するのが1番なのですが、用途地域を理解することで地域全体の特徴が分かるので、不動産を扱う場合は理解をしておいた方が良いのです。
(注意事項)
用途地域の注意事項ですが、境界は必ず道路などになっているわけではありません。
物件の真ん中が用途地域になっているもあります。必ずしも地形などで指定されているものではありませんそれは覚えといてください。
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